引越しの多い時期は3月末から4月頭にかけてです。この2ヶ月の件数は、他の月の2倍から2.5倍にも至ります。その分引越業者ではスタッフの確保も難しく、時間がぎりぎりになって料金も跳ね上がることが多くなります。熊本県の人口182万人に対し、熊本県の年間転出者数が31,584人となっています。人口の1.7%が転出することになります。引越しでは驚くほどしなければならないことが出てきて、時間や人手が足りないと嘆く家庭も多いことと思われます。一人暮らしなら手続きから荷造り、新居での受け取りなど全て自分でしなければならず、直前になって大きな家具をどうやって分解しようか途方に暮れるという場合もあるでしょう。たとえ家族での引越しでも、お父さんは仕事で忙しく頼れず、お母さんだけで大半の作業をやる必要があるという場合もよくあります。箱詰めなど細かい作業は自分でできても、支える人手や強い力が必要な家具の分解、組立には困る人が多いものです。そんな場合には、家具の移動や組立専用のサービスという手段があります。引越しシーズン中は余裕が無いためにどうしても雑多な作業をしてくれない場合が多く、大物の組立や移動を残される恐れもあります。これは引越し以外にも、模様替えでの移動や家の中での家具の移動、処分したい時の分解にも利用することが出来ます。家具移動サービスの利用層は、多くはお年寄りだけの家です。昔は引越し作業にもある程度融通が利いたものですが、現在は業者も効率的になり、決められたことしかしてくれず、雑多なことを頼みにくいという風潮もあります。いろいろな背景があり、このような家庭の作業を頼めるニーズは高くなっていると言えます。熊本県では、主要都市の家具・家事用品関連サービスの年間支出が3,760円になっています。現在は、このような家でのちょっとした雑用を依頼できるサービスが増えてきて、家族の形の変化と共に利用者も増えています。